地下鉄

地下鉄の安全性、歴史、構造、建築工法などを簡単に紹介。

地下鉄の運営

地下鉄の管理団体は2種類に大別される。一つは政府や自治体といった公営と呼ばれるもので、もう一つは民間企業の民営(日本でいう私鉄)と呼ばれるものである。また、そのどちらもが混在している第三セクター[3]と呼ばれる形態も存在する。もっとも、一見民営企業であってもその出資者は地元自治体のみで実質公営という事例が欧州を中心に多数存在する。また、逆に一見公営の地下鉄だが、運営は民営企業に一括して委託するケースがある。該当する例として、フランスのリヨンとリールの地下鉄があげられる。これらは対外的には市営地下鉄として案内されるが、実際には市から委託された民営会社が運行している。

ロンドンでは当初、民間のいくつかの鉄道会社が地下鉄路線を建設し、統一性や計画性のないまま各々の会社が運営していた。しかし1933年に全ての路線が公的な団体として統合された。その後現在では1社の民間企業として運営している。このように運営団体が変わることも珍しくないほか、地下鉄路線の建設が非常に高額なために公的な団体が路線を建設し、民間企業が運営にあたる例もある。

運賃は乗る時間・距離を問わず定額である場合が一般的であるが、日本を中心とするアジアの路線では距離(区間)に応じて運賃が増加するシステムを採用している。ドイツを中心とするヨーロッパでは、地下鉄を含めた交通機関に対してゾーン制と呼ばれる統一の料金システムをとっている。ゾーン制では中心部とそこから同心円状にゾーンを設定する。同じゾーンの中では料金は均一であるが、ゾーンをまたぐにつれて運賃が増加するというものである。なお、欧州を中心に、交通事業者の連合体が結成され、交通機関の共通運賃制度がとられている例も多い。

 

参照:Wikipedia地下鉄